先天性欠如の治療法について

先天性欠如の治療法について

2016年01月6日

 

2010年の日本小児歯科学会の発表では7歳以上のこどもで10人に１人の割合で永久歯が生えない先天性欠如歯が認められました。

乳歯から永久歯へ生え変わらなかったり６歳臼歯が生えてこなかったりするときは一度歯科クリニックでのチェックを受けることをおススメいたします。

 

原因として、はっきりと解明されたわけではありません。妊娠中の母体をふくめた環境が影響しているとか、栄養不足、退化などの説、遺伝的なものなどが原因ではないかといわれていますがいずれもはっきりしたものではありません。

 

放置しておくと歯並びやかみ合わせが悪くなりさらに長期的に見ると顎関節症なども引き起こされる可能性があります。また、かみ合わせが成立しない状態で長年過ごしていると

姿勢がわるくなったり、さらに認知症になったりするともされています。

 

治療については長期的な治療計画を立てる必要があり、ケースによって矯正治療を行い適切な時期に最終的なブリッジやインプラントの治療をするようにします。成長過程においてのこれらの治療は周囲の骨や歯に悪影響がでてしまいます。

 

治療法

保険診療

・ブリッジ

先天性欠如の両隣の歯を削り、土台として連結した人工歯（ブリッジ）を被せる治療法です。土台とする両隣の歯を健康な場合でも削らなくてはならない。土台の歯に負担がかかるなど欠点もあります。短い期間ででき保険診療で費用は抑えられます。

 

・部分入れ歯

先天性欠如の両隣にバネをかけた取り外し式の入れ歯となります。見た目の問題、咬む力が通常の歯の３０％ぐらいになってしまいます。また、部分入れ歯の骨が吸収しやせてくる。という欠点があります。短い期間ででき保険診療で費用は抑えられます。

 

 

・インプラント

骨に直接、人工の歯根（フィクスチャー）を入れてそのあとに上部構造という人工歯をセットします。かみ合わせの機能や見た目など一番自然な感じで治療することができます。フィクスチャーを埋入していくのにスペースが不足する場合は事前に部分的な矯正治療が必要なことがあります。半年から１年ほどの期間がかかります。

 

いずれの治療も身体の成長が落ち着いてからとなります。目安としては２０歳を過ぎたころでよいと思います。それまで定期的な検診で虫歯や歯肉炎、歯周炎の予防と先天性欠如のスペースの確保の仮歯や仮の入れ歯（隣の歯が傾いて寄ってこないように）など必要となりますのでかかりつけ歯科医に相談、チェックしてもらいながら治療開始の時期をまちます。

 

先天性欠如の治療といってもいろいろな方法があり長所、短所もありますのでかかりつけの歯科医をみつけよく相談して進めていくと良いと思います。

 

 

千歳烏山駅周辺の方はもちろん、八幡山駅、芦花公園駅、仙川駅、つつじが丘駅ご利用の方にも通院しやすい場所となっております。